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杉岡幸徳が選ぶこれぞニッポンの知られざる奇祭だ!! 新・日本三大奇祭
「日本三大奇祭」といわれる祭りを調べてみると、なんと100以上出てくる。中には有名で大きな祭りもあるのだが、そんなのは本当の奇祭ではない?!
知られざる奇祭こそ本当の奇祭だという杉岡氏が選ぶ、奇祭の中でもとびきり“ヘン”で“奇妙”な祭りはこの三つだ!
その三 笑い祭り 新・日本三大奇祭
キリスト祭り
「怪人」の100万ドルの微笑み

笑い続ける。町の人々を、無理やり爆笑の渦に巻き込む祭りである。見ていて、神経がどうにかなってしまいそうだ。

 異様な祭りだが、実は日本には笑う祭りはいくつもある。「笑う門には福来たる」という言葉通り、笑うことによって無理やり幸福を呼び込もうという意味があるのだ。

 この祭り、起源も訳がわからない。

 言い伝えによると、神社の祭神である丹生都姫命が神の会議に出かけようとしていたところ、寝坊してしまい、あわてて出かけると、神社のイチョウの木に腰巻が引っ掛かり、下半身が丸出しになってしまった。それを見たみんなが大笑いしたことから始まった……という。

 ほんまかいな……とお思いかもしれないが、腰巻が引っ掛かったというイチョウの木が、今もきっちり境内に残っているのがステキである。内容だけではなく、起源まで意味不明で神秘的な祭りだ。

笑祭り 和歌山県

■ 開催時期:10月の「体育の日」直前の日曜日
■ 開催場所:和歌山県日高川町 丹生神社
■ 公式サイト:http://www.vill.nakatsu.wakayama.jp/hidakagawa/index.html

怪人の笑い声が響き渡る

 祭りの会場に、いきなり異様な「怪人」が現れた。

 顔を真っ白に塗り、ほおに「笑」と大きく書き、まるでピエロのような男である。

 そして僕を見つめたかと思うと、いきなり、

「永楽じゃ、笑え笑え〜! ガッハッハーーー!」

と笑い始めたのだ。

 すると、怪人についてきた十人ほどの男も、一緒に「ワッハッハーーー!」と笑い狂う。

 こんな「怪人」に見つめられて笑われると、こっちも笑うしかないじゃないか。

 この怪人を「鈴振り」といい、こうやってみんなを無理やり笑わせるのが役職なのだ。

 「怪人」はこんな調子で町を練り歩き、いたる所で「笑え笑え〜!」を繰り返し、とめどもなく

キリスト祭り
笑い狂う怪人と従者
キリスト祭り
左:怪人もまたのどが渇くのだ 右:天才バカボンのような子供も出現
杉岡幸徳氏プロフィール
作家、写真家。 兵庫県生まれ。 東京都在住。
東京外国語大学ドイツ語学科修士課程に在学中、ドラッグ詩人について書いた論文が騒動となり、学籍を離脱、世界放浪の旅に出かけ、その後執筆活動に入る。その後、奇妙な祭りに強く魅かれ、取材成果を雑誌・書籍などに発表。「世界で唯一の奇祭評論家」でもある。
最近は、いろいろな分野にわたる執筆を手がけている。特に関心を寄せているのが珍グルメ。
◆ウェブサイト http://www.sugikoto.com/index.htm